BMW 3シリーズの「車検は高い」は本当か

BMW 3シリーズといった高級輸入車に対し憧れを抱く方が少なくない反面、車検が高く壊れやすいというイメージを抱く方もまた、かなり多いでしょう。しかしこれは真っ赤な嘘とまではいかなくとも、正しい情報ではありません。その理由について詳しく解説いたします。

性能を維持するためという考え方がある

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BMW3シリーズといった輸入車は、国産車と沢山の違いを有しています。デザインは勿論のこと、設計の思想や部品の扱い方に大きな隔たりがあるのです。車検の際に、高額な金額を見積もられた、請求されてしまった、という体験談が多い理由もこの隔たりに起因します。
例えば、車両の消耗品類である、タイヤやブレーキホースやパッド、エンジン部分のゴム等の耐用年数について、BMWと国産車ではおおよそ二倍違います。これは、より高性能・高品質の機能を提供するBMWの性能を維持するため、半分の期間で交換する必要があるためです。このため、国産車に慣れ親しんでから乗り換えた人こそ、以前よりも早い期間で交換を指定されて驚き、その交換のための費用に驚いてしまうことで、輸入車は高い、すぐ壊れるという勘違いを生みだしてしまうのです。
この交換は、車検に通らないほどの整備不良を直すためというよりも、元々の設計通りの性能を維持するために行われるものです。ですので、多くの場合は破損もしておらず、実際はまだ使用できるかもしれない部品を、わざわざ交換しています。その性能に対する考え方を理解することが大切です。

交換時期がむしろ長くなる部分もある

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では、BMW3シリーズの部品は、国産車と比較してどんな部品も短期間で交換しないといけないのか、と言うとそれもまた、誤りです。実は、車検の際によく交換対象となるオイルについては、むしろ国産車よりも長距離に耐えられます。一般的な指数として、国産車であると5000kmで交換の目安とされていますが、BMWの場合はその三から五倍程度まで走行可能としています。
また、特に最新のBMW3シリーズであれば、エンジンをかけた際にインジケーターがオイル交換の時期を教えてくれるようになっています。これは、単純にメーカー保証の距離を告げているのではなく、実際の運転時の油圧や温度、エンジン回転数、走行距離や走行時間などの条件を加味した上で、残距離を計測しています。例えば砂漠や山岳、積雪のある地域といった環境的に厳しい場所を走行している場合、より早く交換の時期が訪れます。製品の品質に自信を持っていることが伺えます。
ただ、一点だけ注意したいのが、いざオイル交換となった場合に、費用を抑えたいからといってメーカー指定外の製品を使ってはいけません。これらの自信は、全てメーカー指定製品であるからこそ維持できるのです。安価であれば何でも良いという考え方にのっとった整備では、折角の設計思想に反し、より寿命を縮めてしまうことになります。

車検費用を低くし、長く愛用するための秘訣は

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しかし、交換時期が早いことや、部品や技術を海外から持ち込む必要があるBMW3シリーズの場合、車検費用が国産車などと比較して高くなりやすいことも事実です。
この問題を解消するためには、車検に対する考え方を変えることが大切です。部品をぎりぎりまで交換したくないと考えてしまうと、BMWの品質維持の時期に全ての消耗品を交換する必要が出てきます。いつ頃どこを変えるかといった相談を、ディーラーと事前にしておくことで計画性を持たせることができます。また、全てをディーラー任せにするのではなく、最も大切なエンジンとブレーキ部分のみ任せ、自分で消耗度合を確認しメンテナンスが可能なタイヤなどについては、自分自身で対処することもおすすめです。メーカーや製品を厳選すると、同じような性能でもより安価なものを入手することが可能です。その他、内装など外見で分かる部分に関しては、より日々の手入れを怠らないことで、余計な出費を抑えられます。
国産車の場合、部品の交換時期は長期間におよんでも、車体そのものの耐久年数も同時期に訪れることがしばしばあります。そのため、大規模な部品交換の前に買い替える人が少なくないのです。一方、BMW3シリーズは長年愛用することができますので、是非愛車として長く使ってください。

BMWのような海外メーカーの車を車検に出す場合は、メーカーは違いますが、ぜひこちらのような海外車専門・海外メーカー専門の車検店舗を選び、プロの目で見てもらうのがおすすめです。また、海外車専門ではなくても、車検を専門に扱う業者であれば料金の割引などを行っているため、比較的安価に車検を行うことが可能です。